一般的に痛いとは、読んで字のごとく身体的な苦痛を指すということでしょう。

今回は『痛み』について累々と感じてきたことを書き連ねてみようかと思います。

治療院に来る患者様はどこかに痛みがあるから来るわけです。それは肩だったり腰だったり、はたまた目に見えない部分だったり様々です。
私の仕事はその『痛み』を取り除いたり軽くすることです。

さて、いきなり難題ですw
本当に痛いのは体だけなのでしょうか? 
もちろんそういう方もいらっしゃいますが、患者様が「腰が痛いから揉んでくれ。力強めで」「わかりました! 目一杯頑張ります!」という関係性ならば患者様の核心に触れることは難しい。

治療院勤務時代に上記のような患者様は何度となくやらせて頂きましたが、なかなか難しいものです…

核心に触れるなんて大げさですが、私はひねくれてますので、「腰が痛い」って言われても「原因はどこなんだろう…?」とにかく遡りたくなります!
もちろん症状によりすべてではないですが。まずはお話を聞いて、立ち姿や歩く様子、座り方、お仕事、習慣、嗜好など様々な事を鑑みて仮説を立てます。
(文字で書くと大げさですがそんなに難しいことはしません。よく聞いてよく見るって事です)

お話少しそれますが例えばマッサージのお店に行って店員さんに「お客様すごい硬いですよ~! うちのお店トップ3の硬さですよ~」客「でしょ~!どこ行ってもそう言われるのよ~!」

というベタベタな会話に見て取れるように、むしろ現状を楽しんでいるではないか! この人が肩こり治ったらむしろ肩こりロスになってしまうのではないか?
という方もいらっしゃいます。
むしろこういう方は幸せなんだろう…

核心に触れる、ということは患者様のどこをどうしたら心が満ちるのか?、という言い方にもなります。
ですから、患者様のお話を聞かせて頂くために水面下ではペースを握らなくてはならない!w

患者様とのカウンセリングの中でも必ずお聞きするのはゴールを設定することです。
直接そういう表現にはならないかもですが、そこを最初に共有しないと「一緒に走りましょう! でも100m走なのかマラソンなのかは内緒だよ!」って感じです。少なくとも私はそういう不安を覚えます。

『痛み』の話でしたね。戻ります。
日本の医療の水準は世界的に見てもとても高いです。長寿大国です。
それでも名医と言われるお医者様でも正診率はある統計では20%なんだそうです。
人間の体の事なんてまだまだわからない事ばかりでしょう。

はた目に健康に見えてもご本人にしかわからない辛さ、家族に話すと考えすぎだ、と言われるストレス。
体の痛みと同じくらい心の痛みが大事な要素なのは否めないと感じます。

共有=共感する。お話を聞く。それだけで救われる方もいっぱいいる。それは間違いございません。

『痛みとはなんぞや?』→
『単に体が発痛物質により痛いと感じる。ではない。その背景にあるものを見つけるんだァー!』

本日は施術ベッドに座る以前の精神的なお話でした。次回からはガラッと具体的な治療のお話…かな?